UNIX第6版カーネルは昔のプログラムであるが、 これを理解することは懐古趣味でも温故知新でもなく、 実に現代的な意義があると筆者は考えている。 それは、「すぐれたプログラムをまなぶ」ことである。 「すぐれたデザインをまなぶ」ことであり、 「すぐれたプログラムの書き方をまなぶ」ことでもある。
プラットフォームが古い、言語が古い、といった古風な特徴は表層的なものにすぎず、 プログラムとしての本質とその価値は今日、少しも古びていない。 したがって、理解するべきプログラムとしてUNIX第6版カーネルの価値は非常に高い。