home

カスレ

カスレをはじめて食べたのは、代官山のレストラン・パッションで開催された「シャトー・オスピタレの夕べ」でした。このときのカスレの味に感動したのも道理で、この店のオーナー・シェフのアンドレ・パッションさんは、カスレを作らせればフランス一とさえ言われる人だそうです。

そんなレストランの味の再現は難しいでしょうが、もともとカスレは南仏の一般的な家庭料理です。材料にも日本で入手が難しいものは使われていなさそうだし、なんとかおいしいカスレをつくれないものかと考えて試してみたのが以下のレシピです。

このレシピのポイントは、反則技(?)のハモン・セラーノ(スペインの生ハム)を使ったことです。ハモン・セラーノは最近やっと輸入が解禁になり、日本でも手にはいるようになりました。今回たまたまハムの削り売りをしたあとに最後に残った骨を入手することができたので、それをぐつぐつと煮て濾したフォンを使ったので、うんと味と香りの強いカスレになりました。

ハムそのものからもいいスープが出ますので、骨のフォンはなければなくても大丈夫でしょう。また、ハモン・セラーノでなく、フランスやイタリアの生ハムを使ったり、普通の豚肉とポーク・ブイヨンで試してみるのも、また感じが変わっていいかもしれません。

レシピ

材料(2人前)分量下ごしらえ
白いんげん150g一晩水につける
たまねぎ1/2個薄切りにする
にんにく4片荒みじんにする
煮込用トマト数個 湯むきして種をとりあらく刻む(水煮缶でもよい)
にんじん1/2本一口大に切る
ハモンセラーノ50gくらい細切れ
ハモンセラーノのフォン適量
ローレル2枚
タイム、セージ各少々
生ソーセージ2本
合鴨もも肉1枚(約200g)2つに切る
ハモンセラーノの脂身2切

  1. 白いんげんを水にいれて沸騰させ、あくを取りながら数分ゆでたあと、ざっと洗ってざるにあげておく。
  2. たまねぎとハモンセラーノをサラダ油で炒め、しんなりしたら、にんにくを加えてさらに軽く炒める。
  3. 2に白インゲン、トマト、にんじんを入れ、ハモンセラーノのフォンと水を加えて煮る。沸騰したらローレル、タイム、セージを加える。
  4. ときどき水を足しながら、白いんげんがおおよそ柔らかくなり、液量がひたひたになるまで弱火で煮る(1〜2時間)。
  5. 塩・胡椒で調味する(生ハムから塩が出るので、味を見ながら足す)。
  6. 生ソーセージ、合鴨もも肉をフライパンで焼き、表面にかりっとした焦げ目をつける(中まで火を通す必要はない)。
  7. 土鍋に(4)を入れ、(5)とハモンセラーノの脂身を上に載せ、180度のオーブンで40分〜1時間焼く


mail: kazu at tom-yam.or.jp (atを@に置き換えてください) (最終更新日: 2000.12.24)