W-SIMをさぐる

W-ZERO3はPDAである本体と、PHS機能を集約したW-SIMであるRX410INから構成される。 W-ZERO3の電話機能を調べていると、W-SIMが気になってくる。 ここに、わかったことをまとめる。

ATコマンドリファレンスマニュアル

W-ZERO3付属のCD-ROMのディレクトリOEMの下にRX410IN_AT command ref.pdfとして入っている。 が、電界強度や位置情報の取得などおもしろいところは書かれていなくて期待はずれ。

W-SIMはモデムか?

24termでCOM1:Serialにアクセスすると、

ATI3

NetIndex Inc.

OK

ATI4

RX410IN

OK

ATI5

v1.04.00

OK
のごとく、ごく普通のモデムのように振る舞う。
ATD0336042000##0
とすると、電話をかけることができる。 ただし、このままではスピーカーもマイクもつながっていないので通話はできない。 何らかのソフトウェア的な操作が必要なのであろう。

netindexのニュースリリースによると、W-SIMはデータ通信用PCMCIAカードの機能をパッケージ化したもの、とある。 なるほど。

W-SIMのデータインターフェース

W-ZERO3本体の設定により、USB接続したときにPCからActiveSyncデバイスとして見えるか、モデムとして見えるか切り替えることができる。 これはかなり複雑な制御をおこなっているようなので、W-SIMの性質をさぐる参考にはならないと思われる。

W-SIMをUSBに接続するためのインターフェースであるWS002IN(いわゆるDD)はUSBから見るとProlific PL2303 USB to serial adapterとして認識されることからみても、データ交換はシリアルインターフェースを介しているようだ。

W-SIM分解

中身がどうなっているのかどうしても気になる。 ひねったりこじったりして調べてみた。 どうやら接着されているらしく、隙間のできる気配がまったくない。 覚悟をきめて無理やりはがすと、中身があらわれた。

サイズ約W22.0×D37.0×H3.0mm
質量約3g

驚くほど緻密な作りである。 写真その1写真その2を参照。 真ん中の金属で囲われた部分はシールドされていたが、はがしてある。 大きく見えるのが普通のチップ部品で、小さいチップ部品は長さが1mmに満たないほど微細。

アンテナ部分はパターンと素子で構成されている。 W-SIMのこの部分は柔らかいプラスチックでいかにも「アンテナが入っている」感じに作られているが、単なるデザイン的なものか。 外部アンテナの接続端子があるところがおもしろい。

デジタル部分で目についたチップは以下のふたつ。

OKI L7308-01
ARMと書いてあるからにはARMプロセッサのはず。 この型番に該当するシリーズが見つからないが、ARM7TMDIベースのMCUコアと推定するのが妥当か。
富士通MB84VD21193EM-70
フラッシュメモリ。 1024K*16bit(すなわち2Mbyte)らしい。