三〇番地図書館の受付にもどる

『小さなおいのりのたび

 
  ロイス・ロック 文
  アリソン・ジェイ 絵
  内田みずえ 訳
  いのちのことば社
  2006年6月1日
  価格:1,680円 (with tax)
  (原題:“A Child's First Book of Prayers”)


 「やさしいことばでいのれる160のおいのり」。たくさんの心癒される言葉がつまっています。
 

  祈りの絵本です。疲れていた心を癒すような祈りの言葉と、やさしさにあふれた絵がたくさんつまっています。
  祈りというのは、本来神さまにささげるものでしょうが、ここに集められた祈りの言葉は、読む者の心に働きかけてやさしく解きほぐしてくれるようです。
  作者自身によって書かれた祈りと、昔から伝えられてきた子どもの祈りがおさめられており、特に子どもの祈りの言葉は、素朴だけれども切実な神さまへの思いがこめられていて、ハッとさせられることもあります。
  「祈りには、願いばかりではなく、懺悔も感謝も入っているべきなのだ」というような、厳しい考え方はここにはありません。のっけから「神さま、……してください」という子どもらしい祈りにあふれていて、とても安心できます。

  内容は、前から順に、「しずかなあさのおいのり」、「おうちにいるとき」、「外にいるとき」、「このせかい」、「どうぶつ」、「やさしいせかい」、「きせつのおいのり」、「おいわいのおいのり」、「せいしょに出てくるおいのり」、「かなしいときのおいのり」、「れいはいのおいのり」、「ねるまえのおいのり」に分類されています。
  でも、この本には目次がありません。そして、けっこう分厚い本でもあります。ですから、前から順番に読んでいくのもいいですが、パッと開いて偶然開いたお祈りから読み始めるのもよいと思います。

  わたしが気に入ったお祈りはこれです。パッと開いて出てきた祈りがこれだったのですが、環境問題や災害で悩む今日のわたしたちの心に響くのではないかと思いました。

    神さま、
    はれと あめと くもりを
    ちょうど いいときに ください。
    神さまが
    はれと あめと くもりを くださるとき
    かんしゃ できますように。(p.92)

    あめが しずかに ふって、
    こうずいがおきませんように。
    かぜが やさしく ふいて、
    あらしに なりませんように。
    お日さまが あかるく かがやいて、
    てりつけ ませんように。
    ぼくたちに やさしい
    お天きで ありますように。 (p.93)


  あるいは、こんなおいのりもありました。

    ほんとうは かんがえなければ
    いけなかった のに 
    かんがえ なかった こと、
    本当は言わなければ   
    いけなかった のに 言わなかった こと、
    ほんとうは やらなければ
    いけなかった のに やらなかった こと、
    ほんとうは 言っては いけなかったのに
    言って しまった こと、
    ほんとうは やっては いけなかったのに
    やって しまった こと、
    これらの ことばと おこないを、
    神さま どうぞ おゆるしください。 (p.162-163)


  小学校1年生の子どもでも読めるように、ほとんどがひらかなで、時折出てくる漢字にもすべてふりがながふってあり、単語ごとに分かち書きもしてあるので、子どもといっしょに、声に出して読んで祈りをささげることもできるでしょう。
  子どもが読んでも、大人が読んでも、いい本だと思います。
  (2006年9月16日記)

ご購入希望の方は、
こちら(↓)

教会の玄関へ戻る
「キリスト教・下世話なQ&A」コーナを訪ねる

牧師にメールを送る





SEO 英会話 無料レンタルサーバー ブログ SEO