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お酒と妊娠・授乳について

このページは2000年から2001年頃に素人なりに調べて記載したものです。近年では妊娠中および授乳期のアルコール摂取を控えるよに強くキャンペーンされています。気になるかたは新しい情報をご参照ください。

妊娠・授乳中のお酒の影響に関して(気になるので)いろいろ調べてみました。

いろいろな立場の人がいるのでニュアンスはいろいろですが、わたしなりに情報を総合すると以下のことがいえるようです。

以下のURLが特に参考になりました。

上記のほかにも、妊娠・授乳中の飲酒について触れたページは多く見つけたのですが、情報として役に立つものは少ないようです。 これは紙の書物でも同様で「おなかの子どものことを考えてお酒はやめましょう」という情緒的な記述のみのものや、逆に「少量なら問題ありません」と根拠を示さずに書いてあるものがほとんどでした。


…そうは言っても(建前はともかく)、飲みたいよね

アルコールの影響を調べて不安になりつつも、わたし自身は妊娠中もそれなりに(妊娠前よりは回数・量ともにかなり少なめでしたが)、授乳中はほとんど気にせずに飲んでました。

妊娠に気づく前のごく初期には宴会にも行っていました。 妊娠初期、つわりは軽かったもののお酒はほんの少し飲んだだけで気持ち悪くなったので「ああ、飲んじゃいけない時期には体が飲むなってサインを発しているんだなあ」と思ったものです。 逆に中期以降はそんなこともなくなったので「飲めるってことは飲んでもいいってことなんだろう」という勝手な解釈を持ち出し、週に1〜2度は相棒とビールを飲んだり、ワインを二人でまる1本空けたりしていました。

出産以後は母乳を出すととてものどがかわくこともありビールを中心によく飲んでます。 「カナダで出産すると母乳のよく出る飲料としてビールが勧められる」という説も聞いたのですが真偽は不明です。 それでも子どもはまったく無事に生まれ、いまのところ無事に育っております。 ひょっとしたら酒に強い子を授かっただけのことかもしれません。

類は友を呼ぶのか、友人にも妊娠中そこそこアルコールを摂取しつつも子どもは無事に育っているという人はたくさんいます(問題が起きたという話を聞いたことはありません)。

ただ、科学的なデータとして、いくらまでなら異常がでないというような数値はないそうで(妊娠中「ときどき〜毎日お酒を飲む」とアンケートに答えた人は、「まったく飲まない」と答えた人にくらべ、周産期異常の率が高いというデータも見たことがあります)、ある人が大丈夫だったから自分も大丈夫と言いきれるわけではないのが難しいところです。

それでも飲んでしまったら…。
いくら異常がでるかもしれないって不安に思っても、たいていの人はだからといって妊娠を中断することは考えないはず。 とすると、くよくよ悩むことは何の役にも立ちません。 自分の子は元気に生まれてくると信じるしかないですよ!  きっと大丈夫。信じましょう。

それでも飲みたかったら…。
お酒に限らないんだけど、今の世の中、妊娠したからといって、自分の生活すべてを胎児のことだけを第一に考えてすごすことは不可能でしょう。 その中で、どの楽しみをあきらめ、どの楽しみは享受するかをきめるのは自分です。 で、それでもやっぱり飲みたかったら飲んでいいんじゃないの?(その結果は引き受けるしかないけど)とわたしは思います。


[参考1] お酒と血中アルコール濃度

母親がお酒を飲んだ場合、

お酒の量、酔いの程度、血中アルコール濃度の間には、一般的には以下のような関係があるそうです。

 血中アルコール濃度酒量の目安
爽快期0.02〜0.04%日本酒1合orビール大1本orシングル1〜2杯
ほろ酔い初期0.05〜0.1%日本酒1〜2合orビール大1〜2本
ほろ酔い後期0.11〜0.15%日本酒3合orビール大3本
酩酊期0.16〜0.3%日本酒5合orビール大5本orダブル5杯
泥酔期0.31〜0.4%日本酒7合orビール大7〜10本orボトル1本
昏睡期0.41〜0.5%日本酒1升orビール大10本以上

[参考2] 母乳中のアルコール量

仮に、アルコール5%の缶ビール1本飲んだ場合の母親の血中アルコール濃度が0.02%になったとすると、母乳のアルコール濃度も最大で0.02%になることになります。 赤ちゃんがこの母乳を100ml飲むと、ビールを0.4ml(1滴くらい?)飲んだのと同じことになります。

 [計算式]
  100ml×0.02%=0.02ml (母乳中に含まれるアルコールの純粋量)
  0.02ml / 5% = 0.4ml (アルコール0.02mlに相当する5%のビールの量)

ただし実際の影響は、赤ちゃんと母親の体重比(約10〜20倍)を考慮する必要があります。たとえば、赤ちゃんの血液の総量が400ml(大人の場合、体重の7〜8%が血液量とされますが、同比率と仮定しての5kgの赤ちゃんの場合の概算)とすると、赤ちゃんの血中アルコール濃度は最大で0.005%(母体の血中アルコール濃度の1/4)となることになります。

  0.02ml / 400ml = 0.005%

実際には などが影響してきますが、母体の血中アルコール濃度がそのまま胎児の血中アルコール濃度となる妊娠時期に比べれば、授乳中の赤ちゃんの血中アルコール濃度は、母親のそれと比べてそれほど高くはなりません。

ただし、赤ちゃんの肝臓は大人に比べて機能が未熟であること、そもそもアルコールににさらされることの害を考えると、できるだけ控えた方がいいことはいうまでもありませんが…。

※ 上記の計算は、あくまでもシロウトの概算です(正しいかどうかわかりません)。是非については各自の責任でご判断ください。


mail: kazu at tom-yam.or.jp (atを@に置き換えてください) (最終更新日: 2004.6.15)